午後から、仙台行き。
メルパルク泊。
撮影時以来だが、何だか、変わってしまった感じがする。
いや、前からその兆しはあったんだろうけど、ひとりで泊まってみて、それを実感した。
今は、どこへ行っても、世知辛い。いや、世知辛さを通り越して、もの悲しささえ感じる。
料金を低く設定しなければやっていけないのは判るが、片方で、飲み放題、食べ放題のバイキングなんかをやっている。
3000円だという。金額のことはさておき、今どき、バイキングで、たらふく食べたり飲んだりする人がいるのか? と思う。
いるにはいるんだろうが、そうそう毎日、そんな客がいるわけがない。
泊まっている客は、ビジネスで来た男たちばかりだ。彼らは、夜遅くまでたいしたものも食べずに働き、夜、階上にある大浴場で、ほっとし息をつく。
それで、部屋に戻って、ビールの一杯がせいぜいなんじゃないか?
そう言うボクも、チェックインして、部屋で、大相撲を観ると、外に出て「吉野家」を探したんだけど、近くにあったはずの「吉野屋」はなくなっていて、今は、ラーメン屋になっている。
仕方ない、駅前に出るが、居酒屋しか目に入らない。
居酒屋と言っても、チェーンの店で、若い連中しかいやしない。騒々しいのは閉口なので、やめにして、仙台だから牛タンにしようかと考えて、ヨドバシカメラの前を歩くが、駅の向うまで行く元気はない。夕飯の場所を探して、脚にきたなんて、シャレにも何もなりゃしないから、ひきかえして、以前入った串焼きの店に入った。
案の定、店は若者だらけ。景気がいいのは、学生ぐらいのもんだろう。
ビールを一杯に、串焼きを何本か頼む。
ビールを飲み干した頃、隣に学生のカップルが来て、カウンターの向うのアルバイトの店員と話しだす。たぶん、友だちなんだろう。
客ことなんかお構いなしに、私語を交わす。
「もう、いいや。沢山だ」
と、チェックして、店を出た。出たら、大雨だ。
なんてこった!
こんなんだったら、コンビニで、おにぎりでも買ってホテルで食べたほうがよほどマシだ。
で、コンビニに入り、手当たり次第に色々と買い、ずぶ濡れになって、ホテルに戻った。
何カ月か前、椎名誠さんのエッセーを読んでいて、最近、地方に行く時は、ホテルの部屋で、コンビニで買ったつまみとビールだかで、夕飯を済ますと書いてあったけど、もうそうする他はないような気がする。
まるで、外国にいるような気分だ。
街は、どこへ行っても人であふれているけど、ほとんどは若い人たちで、飲食店も、そんな若者相手じゃないとやっていけないのだろう。でなければ、高級店だが、ひとりでそんな店に入って、何千円も使う気にはなれやしない。
もうすぐ、涼しくなるとコンビニではおでんを売っている。
そんなものでも買って、ホテルで缶ビールが一番いい。しかし、やはりもの悲しいに変わりはないな。
2010年9月17日金曜日
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