スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

2月, 2012の投稿を表示しています

ギリギリの女たち

『ギリギリの女たち』

2012/02/20

あと何回往復するんだろうなあ、と車の前方に広がる道を眺めていた。
もう何十回となく、往復した道だ。
大体の時間配分も出来てきて、ここいら辺りで休まないと、
着いてから眠れないぞと躰が反応している。
でも、いつだってそんな躰の反応を無視して、着いてから、ひどいしっぺ返しを食らう。
歳をとるに従って、躰の揺れが激しく、なかなかおさまらない。
「あ、地震だ」
と独り言を言って、
「いや、違うか…」
と取り消したりしている。

ハンドルを握りながら、聴くのは昭和の歌謡曲だったり、
ニール・ヤングだったり、
ジェイソン・ムラーズだったり、
スプリングスティーンのネブラスカだったりする。
いつの間にか、ディランのブートレグはなくなっている。
いつの間にか、RCもなくなっている。
沢田研二も、高田渡も、ブラッサンスもなくなっている。
とは言え、新しいのも入れてない。
最近入れたのは、何だったろう?
ああ、そうか、ルー・リードだ。
繰り返し聞くのは、
「マクマレン兄弟」のサントラ。
何度聴いても飽きない。
それとこんなのも入ってる。
何かの雑誌のおまけに着いてた田中角栄の講演のCD。
あの自信満々のどら声を聞くと、何だか元気が湧いて来る。
でも、朝方は、少々やかましいかな?

今日は、果てしなく続く車線を眺めながら、
死んで行った人たちのことを、思い出していた。
祖母のこと、
叔父のこと、
母のこと、
渡さんのこと、
恵三さんのこと、
親父のこと、
そして、淡島さんのこと。

そうだったな、
高品さんのことも思い出したな、
緒形さんや、
南のことも、
田舎の祖母や、祖父のことも、
思い出しては、消えて行く、
浮かんでは、溶暗していく、映画のように。

車を停めてから、近くのデニーズで、軽く一杯。
でも、飲み干すことも出来ない。
一杯の焼酎ももてあますほどに弱くなっちまった。
「なんて、こったい」
真夜中だって言うのに、早々にコーヒーへチェンジ。
「バニラホットケーキなんか、パクつくんじゃないよ!」

トイレの手洗いの鏡を見て、
少しだけ、戸惑ったよ。
だって、みんなそこに、いるんだもんなぁ。

2012/02/16

CBCの昼帯「とびっきり青春」で出会い、東芝日曜劇場「女神がボクに微笑んで」でボクの女神を演っていただき、日興証券のCMに出ていただいた時は、「映画やろうよ」と相棒の垣内さんを通して言われ、念願叶って、『春との旅』に出ていただくことになりました。
「お姉ちゃん」のご冥福をお祈りいたします。

昨夜、深夜に、

昨夜、深夜に、塩竈にお住いの方から、メールをいただいた。
テレビで『春との旅』をご覧になったのだと言う。
何十年も寝たきりの状態で、PCも文字パネルをひとつひとつマウスでクリックして、書いたのだと言う。
「私にそれだけのことをさせる映画でした」
とあった。
読んでいて、震えた。
光栄だと思った。
ボクは数日前、ツイッターに以下の文を書いた。

[繊細さや優しさほど、忘れてしまいがちな事はないけど、それを描くのを忘れたら、映画を作る意味なんかボクはないんだな。大昔の自分が映画を観て救われたように、孤独に苦しむ人を、一人でもいいから救われた気持ちにさせたい。それが、ボク自身を救うことでもあるんだろう、]

塩竈にお住いの方が、『春との旅』を観て、救われた気持ちになられたなら、ボクは、この上もなく嬉しい。
ボクの映画も、誰かのためになっているんだと思えた瞬間だ。

以前、テレビのライターをしていた時、一通だけ視聴者から手紙をいただいたことがあった。
その手紙には、放送が終了した連続ドラマについての感想が書かれてあった。
NHKのドラマで、その手紙も、NHK経由でボクのもとに届けられた。
その手紙の主は、ボクの書いたドラマを気に入っていただけたようで、褒め言葉に埋まっていた。
ボクは嬉しくて、その方宛てに御礼の手紙を書いた。
そうすると、また今度は葉書が届いた。
その葉書には、「返信は無用」と書かれてあった。
ボクは、面食らってしまったが、返事を期待して書いたわけではないと言うことなんだろう。
今は、その気持ちがわかる。
だから、ボクは、塩竈の方からのメールに返信はしないことにした。
ただ、このブログには、書き留めて置きたい。
髭切丸@塩竈さん、本当にありがとうございました。
これからも、映画作りに精進いたします。

大阪アジアン映画祭

大阪アジアン映画祭のプレイベントとして、2005年製作の未公開作『気仙沼伝説』が、九条シネヌーヴォにて、上映されます。
詳細は、以下の通りです。
ボクの作品の中では異色のラブコメ? です。
今思い返せば、いやなことだらけの現場でしたが、撮影はとても楽しんで臨みました。
宜しかったら、お越しください。




http://www.oaff.jp/program/tohoku/index.html#12






そしてまた、大阪アジアン映画祭では、今夏公開の『ギリギリの女たち』の上映があります。
そちらの方も、ぜひどうぞ!




http://www.oaff.jp/program/screening/index.html