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11月, 2010の投稿を表示しています

大地の歌

優しかった友だちは
もういないんだな


厳しかった父は

もういないんだな


温かかった母は

もういないんだな



ref

大地を抱きしめながら

ボクらは旅に出る

大地に守られながら

ボクらは旅に出る



愛しかった恋人は

もういないんだな


大嫌いだったあいつは

もういないんだな



ref



憎らしかった兄弟は

もういないんだな



沢山の先生たちも

もういないんだな


ref


楽しかったあのときは

もう終わったんだな


苦しかったあのときも

もう終わったんだな


ref

少し早い夕飯 2006/08/13

「ごはんですよ」と、母の声

ボクは、二階の座敷の陽だまりの中



階段を降りて、茶の間に入ると、

「てんぷくトリオ」がみんなを笑わせていた



少し早い、夕飯だった。だって、まだ、

祖母の部屋には、西日が差している



母が、炊き立てのご飯を、お櫃に移して

それからボクのお茶碗に盛った。



父が、算盤塾から、渡り廊下を渡って、やってきた

祖母と遊んでいた弟が、チャブ台に向った



チャブ台の上には、鯵の干物

それに、野菜の煮たのと、江戸むらさき



ボクは、箸をくわえて

どれからたべようかと、考えた

考えても考えても答えは出ない



父は、そんなボクを

見てたのか見てなかったのか

「ほら、あれ出せよ」と、母に言った



それは、好物のコンビーフ

上野のアメ横で買ったもの

横文字だらけの缶入りコンビーフ



「待ってました!」とばかりにボクは、缶ごと、

ボクは、缶ごとコンビーフに噛り付いた



父は、怒って、ボクから、コンビーフを取り上げた

「これは、もの凄く高いんだ!」そう言って、取り上げた



それでもボクは口の中に溜まったコンビーフを、

少しづつ、食べて行き、

それから、江戸むらさきで、ご飯を食べた



その日、ボクと弟は父と、銭湯に行った

そして、帰って、二段ベッドで眠った



目が覚めたのは下からの声

父と母と祖母の笑い声



そっと、ボクは、下に降りて行く

階段に漂う、酢の匂い



父が、母のために、寿司の出前をとったのだ

ボクは、こっそり、障子戸を開いた。



父と母と祖母がボクを見て、笑った

「やっぱり起きてきやがったな」そう言って、笑った



それから、四人でお寿司を食べた

テレビでは、巨泉の、11pm



それから、四人でお寿司を食べた

弟は、ひとり二階で夢の中

スイング・ジャズ

彼は、国中を旅したのさ

そして沢山の人生を唄い続けた

夜のその一時に 幻をなくしながらも

今も国中を旅しているのさ



いやしきれない心臓を高鳴らせては

会ったこともない人と語り明かした

行ったこともない町の片隅で

素敵な女の子に抱かれているのさ



小さな町 明るく輝いている光

そして、働き者はいつだって陽気だった

誰もがその通り 旨く行っていた

そして、カウンター隅には酔いつぶれた男が、ひとり



いつだって夢を見ることは簡単なこと

自分のなれなかったたくさんの人生を

冷え切ったベッドの中で歌い続けた

ただそう、それだけのこと



静まり返った夜

彼は歩き続けた

まるで何もかもが冷え切ってしまうようだった

でも、次の朝がわけなくやってくるように

その幻をまぎらわすことを知っていたんだ



いやしきれない心臓を高鳴らせては

会ったこともない人と語り明かした

行ったこともない街の片隅で

素敵な女の子に抱かれているのさ



小さな町

明るく輝いている光

そして、頭の中ではスイング・ジャズが鳴り響いている

正しいことなんて何もないんだ

そして 間違っていることなんか何もないんだ



いつだって夢を見ることは簡単なこと


自分のなれなかったたくさんの人生を

冷え切ったベッドの中で歌い続けた

ただそう、それだけのこと

母へ

雨にも負けず

風にも負けず

強い子に育って欲しい

それは、今、天国の母が

教えてくれたこと



何度もくじけた時もある

何度も泣いたこともある

それでも生きようと思った

それでも生きようと思った



ある日

学校の帰り道

恋した女の子と話していたら

不良連中に連れ去られ

袋叩きにあったこともある



それでも歯を食いしばって我慢した

忸怩たる気持ちを腹に秘め

それでも歯を食いしばって我慢した

忸怩たる気持ちを腹に秘め



それは、死んだ母が教えてくれたこと

それは、天国の母が教えてくれたこと

辛いことも、悲しいことも

きっとその時だけのことだろう



仕事を失ったその日の僕

道端で立っていられなくなってしまい

思わずしゃがみ込んで

泣き出したことがある



それでも歯を食いしばって立ち上がった

忸怩たる気持ちを腹に秘め

それでも歯を食いしばって立ち上がった

忸怩たる気持ちを腹に秘め



それは 死んだ母が

教えてくれたこと

それは 天国の母が

教えてくれたこと

辛いことも

悲しいことも

多分 その時だけのことだろう



明日は 必ず 今日より素晴らしと

思い続けることを教えてくれた

明日は 必ず 今日より素晴らしと

思い続けることを教えてくれた

片道切符

おいらいつも見知らぬ町にいて
ひとりぼっちだったような気がする

だっていつも通る貨物列車を見て

いつか飛び乗ってしまいたいと思うから



何日も何日も汽車はおいらを乗せて行く

いくつもの虹の間を抜けて

ずっと遠く誰か 愛する人の

待ち焦がれている土地へ



生まれたところだけがおいらの

落ち着ける所じゃないと思うし

このくたびれた貨物列車においらの

擦り切れた人生を乗せて行くんだ



昨夜の夢にうなされ疲れた

体を線路に放り出して

海の向うまでもこの貨物列車に

ひきずらせてしまいたいと思う



海を越え 山を越え 丘を越えて

空と陸との間を抜けて

ずっと遠く誰か 愛する人の

待ち焦がれている土地へ





おいらこうして見知らぬ町にいて

生あったかいため息をついてる

おはよう 寄る辺ない小鳥たちよ

おやすみ やさしい小鳥達よ

最終列車

今夜は 草にうもれて寝よう
汽車の通る音を聞いて

やさしく話しかけてくれる

夜風に頷きながら



天国が おいらの住処

あったかいねぐらが待ってる

この世にいる限り働くか

うろつきまわるしかないおいら



ねえ 旦那 お尋ねします

天国へ連れてってくれる

最終列車は今

どこいらを走っているんでしょう



今夜は淋しい気持ち

深く目を閉じてみよう

見知らぬ町へと急ぐ

愛するホーボーのように



人恋しさにかられて

いつまでも夢見ていた

でも知ってるんだこんなときは

ひとりでいることだって

寒かった頃

もう見えなくなります
汽車は通りすぎて行きます

もう見えなくなりました

汽車は通りすぎて行きました



陽が昇るころもう一度

陽が昇るころもう一度

ここまでやつてこようと思います

陽が昇るころもう一度だけ



好きだったあの子は

この町にはいません

好きだったあの子は

もうどこの町にもいやしません



ひとりぼっちだつたことを知って

ふと ひとりぼっちだったことを知って

可哀想な町だと言って

ボクは眠りにつきました



この町を出る前に

この町を出る前に

窓を閉め切ってしまいました

そして、眠りにつきました

月の駅

汽車から降りれば

小さな駅で

迎えてくれる 父と母

手を振って 俺を呼ぶ

幼馴染の女

思い出の故郷の駅



帰った俺を 迎えてくれる

思い出の ふるさとの駅



都会の隅で はぐれた俺

仁義と恩義に 縛られ

人の親を 殺した俺

これ以上生きられないと思った



それでも思い出す

ふるさとの駅

鉄格子の向う 月の駅



あと何日 俺の命はある?

許されるはずもない

それでも、夢に見る

ふるさとのあの駅

鉄格子の向う 月の駅



帰った俺を 迎えてくれる

思い出の 月の駅

朝焼けの空 

イラつくやつ等ばかりだったよ、ずっとね

それでも、我慢してたって訳さ

「どうしてか」って? そりゃあ

金が無くちゃ、生きちゃいけないからさ

ずっとそんな人生だったよ

ずっとそんな人生だったよ



(ref)

監獄に入るのは、簡単さ

でも、まっとうな男で 生きて行きたかったのさ

ダメなヤツには、なりたくなかったのさ



明日ぐらいは、息抜きしたいって、思ったさ

せめて、日曜日の明日ぐらいはってね

それでも、出て来いって、ボスに言われたら

出て行かないわけには、いかないだろ?

ずっとそんな人生だったよ

ずっとそんな人生だったよ



可愛いあの子にも振られちまってさ

辛かったよ、ホントにさ

ようやくデートに こぎつけて

あの子の好きなバンドのチケット手に入れて

前の日の夜なんか

眠れたもんじゃなかったよ



(ref のメロで、)

音楽を聴いたり、映画を見たりして

愉しみに時間を、分けたかったんだ

なのに、ダメだって、ボスは言うわけさ





ボスの決まり文句は、いつも決まってた

何事も辛抱が第一

人生は努力した分だけ報われる

若い時に頑張らずに、いつ頑張るんだ

軍隊仕込みの禁欲思想

なのにボスは毎晩クラブ通い



(ref)



やがて、ボクは出て行った

つまんないそこにいるよりも

少しぐらいまともなところが

どこかにあると思ったんだ

ボクは、夜汽車に揺られて

ボクは、夜汽車に揺られて




ずっと向うに海が見えてきて

朝焼けの空が、拡がってた

そりゃあ凄く奇麗だったよ

すっかり目が覚めてしまってね

それで、寒空の駅に降り立って

タバコを一服したってわけさ



(ref)



居ついた北の町で、仕事に就いた

パチンコ屋の女の子に惚れちまった

やっとのことで、口説き落として

狭いながらも楽しい我が家

それでもイラついてる 今の俺

クソみたいな これからの人生



(ref)

愛の予感

君とボクは、

この町で出会った

出会ったその時が、

運命のとき



時が、それから、

止まってしまった

ヒタッヒタッと、君は湿り気を帯び

ヒタッヒタッと、君は、激情を帯びてきた




愛することだけが、

生きること

愛することだけで、

人は、

生きていける



愛の予感が、

私たちに付きまとう

至福のような

苦しい毎日



これ以上、

生きたくないと思ったのに

ヒタッヒタッと私は、湿り気を帯び

ヒタッヒタッと、激情が湧きあがって来た







君とボクは、

この町で出会った

出会ったその時が、

運命のとき



時が、それから、

止まってしまった

ヒタッヒタッと、君は湿り気を帯び

ヒタッヒタッと、君は、激情を帯びてきた





ボクは君と恋におちた

酒場の隅にいた君

日陰の中で怯えてた

そんな君を見つけたとき

ボクに似たものを感じたんだ

ボクは、君と恋に落ちた



外に出たら土砂降りの雨

君は、ボクにしがみついた

それは枯れかかったボクの体に

水を与えてくれたようなもの

ボクは君と恋に落ちた



熱を出して、寝込んでたボク

君は食事を作りに来てくれた

そんな君が愛しくて

愛しくて、抱き寄せたんだ

ボクは、君と恋に落ちた



それから、ボクらは、暮し始めた

君はボクの過去を知り

泣きじゃくり叫び、ボクを殴った

「あなたは、私に、嘘をついたのね」と

ボクは、君と恋におちた



色んな辛いことがあったね

何度もいがみ合ったこともあったね

それでもボクは君を信じた

君もボクを信じてくれた

ボクは、君と恋におちた



いつか新しい時代が来るだろう

それはいつか見た子供の頃の夢かも知れない

その時ボクらはしあわせに

きっとなれると信じてる

ボクは君と恋におちた

イタリアの天使

あー、たくさんだ、こんな風の吹く公園は

よごれた新聞紙が、空に舞う

ここにもないですか ここにもないですよ

あそこにもないですか あそこにもないですよ

穴ぼこはないですか だまされないでおくれ

これまでだつたんですね

ここまでだったんですね



いつか君の住むイタリアへ行きたい

田舎町じゃ埃もたつだろう

そんなに遠い話じゃないんだ

ポケットは絵筆で一杯だから

たくさんの色を使った浜辺で腰をおろし

あの国のことを思い浮かべてみよう



ねぇ一体どうしたんだい

いつもはうつむいてばかりいるくせに

何をそんなに浮かれてるんだい

大嫌いだあんたが直ぐに逃げちまう

今日限りでここを出ようと思う

さようなら年老いた意気地ない詩人達よ



魂は少し磨り減っちまった

望みもそんなにありやしない

でもいつだつて思いのままさ

この通り翼だってあるもの

空を飛んで行くのもいいな

出来ればこんな風の吹かない朝にでも



おめでとうちっぽけな唄を贈ります

おめでとう おめでとう おめでとう

いつだつて君のもとへ駆けつけたいだけ

おめでとうちっぽけな唄を贈ります

一晩の内に素敵な恋をしてしまう

君はこの町で、たったひとりの天使だ



このまま死ねるんなら立ったままで

三日月お月さん ごきげんよう

まるでとるに足らない毎日よ

君の足音だけでも残して行っておくれ

まるでとるに足らない毎日よ

君の足音だけでも残して行っておくれ

淡春

桜舞う、川岸

泣きながら駆けてく

その子の母は

天国に召された


歯をくいしばって

亡骸みつめた

西日差す、その部屋

聞こえる産声


夢かも知れぬと

何度も頬うつ

赤く腫れたその頬

りんごの赤に似て



空に舞う花びら

頬に張りつく

それでも構わず

駆ける 日暮れ道


うららかに啼けよ

うららかに啼けよ

うぐいす啼く道

駆ける 日暮れ道