なんと、九段下のグランドパレスホテル。
  金大中が拉致されたところだ。
  普段はとてもボク等が泊まれるようなホテルではないのだが、じゃらんを調べたら、キャンペーンをやっているらしく、半額以下。
  だから、連泊することにした。
  その数日前も、ここに連泊していた。
  朝食は、前の晩にコンビニで買ったおにぎりやサンドイッチ。
  いつもなら朝食付きにするのだけれど、今回はそういうわけにもいかない。
  部屋を早めに出て、ジョナサンで食べたこともある。
  病院で、採血をしてから、眼科へ。
  しかしいつまで待っても呼ばれない。
  そのうち、窓口で呼ばれ、内科の方へ行くように言われる。
  「何だよ」
  と腹立たしく呟く。
  エスカレーターは節電のために停まっているので、階段を上る。
  また、腹が立つ。
  たった一基のエスカレーターですら、節電を理由に止める。
  しかも、ここは病院だ。
  老人の夫婦が、仕方なしに階段を上っていく。
  もちろんエレベーターがあるのだから、体が不自由な人はそれに乗ればいいのだが、エレベーターを使うと、内科に行くまでに、20分はかかる。
  階段ならば、その半分も掛からない。
  で、ボクも老夫婦の後ろを、階段で行く。
  内科に着いて、また待たされる。
  それで、ようやく、診察。
  医者はいつものように、採血の結果に目を通して、
  「では、来月は…」
  と次の予約日を決めるだけ。
  5分も掛からない。
  ボクは今後のことを色々と聞くが、途中からもう、切り上げたがっているのが見え見えなので、次の診察日を聞いて、メモして、診察室を出る。
  診察室を出ると、処置室へと向かい、注射。
  貧血の注射らしいが、医者はいつもこのことを忘れるので、ボクが診察室を出るときに、
  「ああ、あの注射は」
  と訊く。
  「ああ、そうだった。今日もしておきましょう」
  とあわてて、パソコンに入力し、送り状を印刷しなおすのだ。
  やっと診察が終わったとおもいきや、眼科が残っていることに気付い、また、地下の眼科外来へと向かう。
  そして、待たされる。
  もう、待っている患者はほとんどいない。
  ようやく、看護婦がボクを呼ぶ。
  何と検査室だ。
  「これから検査? 今、一時近くだぜ」
  10時半の予約だったから、10時には病院に入っていた。
  もう三時間も病院にいる。
  それでこれから検査?
  看護婦が、瞳孔を開く目薬を差そうとするので、
  「ちょっと待ってくれ」
  と言う。
  「これやると、あと30分は、診察室に呼ばれないということだよね」
  「そうですね。瞳孔が開くまで、30分はかかりますからねぇー」
  と答えられて、カチンとくる。
  「いやだ、いやだ。これから30分も待つなんてとてもできない。お断りだ」
  と叫ぶ。
  「でも、瞳孔を開かないと診察ができないんですよう」
  「いやだ、いやだ。今日は、嫌だ!いつもは、眼科に行くとすぐに、視力検査があり、瞳孔を開く検査が行われる。
  それから待って、診察だ。
  なのに今日は、3時間も待たされてからの、目薬。
  もう耐えられない。
  「帰ろう!」
  と外に出る。
  看護婦が、
  「先生に訊いてきますから、そこで待ってて」
  と言うのだが、もう待つのもいやだ。
  眼科を行こうとすると、看護婦がボクを呼ぶ。
  診察を告げる。
  ボクは不機嫌で引き返し、診察室に入る。
  なんとそこには担当の医者がいない。
  別の医者だ。
  「前の先生は」
  「あの先生は、つくばの方に帰ったんですよ」
  「はあ?」
  「これかは僕が担当です」
  「?」
  「この病院で、大阪弁喋るのは僕ひとりですから、わかりやすいです」
  「?」
  大阪出身の医者だ。
  それはまあ、いいのだが、声がでかい。
  それで、もううんざりする。
  「緑内障の疑いがありますね。でも、今すぐどうこうすることもないようです。あと、三か月後に検査をして、半年後に、また来てください」
  それだけを言って、予約の入力もせずに診察室を出される。
  「馬鹿にしてんのか、こいつらは!」
  腹が立つ。
  会計を済ませて、薬局へと向かい、薬をもらう。
  腹の虫はおさまらない。
  病院で怒鳴るのは、あまりいいことではないと奥さんが言っていたので、極力怒らないようにしていたのだが、今日は、そうはいかなかった。
  媚びる必要もないだろうが、良くしてもらおうという気持ちが患者にはあるから、そこで怒鳴るのは、デメリットだというのだ。
  確かに。
  でも、今回は、反省もしていない。
  眼科を変えようと思う。
  何なら、内科も変えてもいいや。
  そんなことを思いながら、遅い昼ごはん選び。
  いくつか店先でメニューを見て歩くが、結局いつもの店へ。
  ワインとパスタ。
  そして、コーヒー。
それで怒りが収まったわけではないのだが、ひとまず、休止。
   
 
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